fuyuかつてこれ程恬淡として清々しい男がいたであろうか。その名は、圓城寺彦九郎。 会津藩初代・保科正之公の臨終にも立ち会った会津『豊秀流』の祖。歩射・騎射に優れ、当代一の弓術の名手、鍼術の名人でもあった。 武芸者でありながら「敵」をつくらず、出会った人達は忽ち、彼の虜になってしまう。 まさに命を削って「弓」とは何かを追求した彦九郎。真の武人のひたむきな精神は今に生きる我々の心を捕らえて離さない。

戊辰の役で「彦九郎」の全てが灰燼に帰したが、その一生を丹念に再現した著者渾身の書下ろし。 上下巻、四百字原稿用紙千九百枚。本邦初の弓術(道)長編小説です。 多くの方に「冬の櫻」をお楽しみ頂きたい。