「翁」の不思議

翁能今、長編時代小説「風浪の果てに」という物語を書いていますが、その中で主人公が舞囃子の小太鼓を打つ場面が出で来ます。

能について色々調べ、本も数冊読みました。以下は物語に関係ないのですが、面白いことに気付きました。新年や舞台開きなど祝賀の機会に演じられる演目「翁」です。

様々な点での演目と異なる独特な様式を持ち、「能にして能にあらず」などとも形容されます。

〈シテ 〉どうとうたらりたらりら。たらりららりららりどう。

〈地謡〉 ちりやたらりたらりら。たらりあがりららりどう。

という詞章は難解で、色々な説があります。世阿弥の時代に既に申楽の神聖曲とされていたようです。不思議一杯の日本語、そしてその日本に住む我々。表層の深部に深い日本の歴史があるようです。

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令和5年1月現在、全日本弓連連盟・錬士六段、全日本剣道連盟居合・錬士六段。40歳を過ぎて始めた「武道」です。常に体軸がぶれないように、手の内の冴えを求めて研鑽は続きます。思い通り行かず、時に挫けそうになりますが、そこで培う探究心は、物書きにも大いに役立っています。春吉省吾

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