「秋の遠音」読者からの感想と春吉省吾の近況  VOL.85

 

●琉球王朝祭り・沖縄観光協会提供
●「四つ竹」琉球古典舞踊・沖縄県提供
●健気に早咲き・2021.3.18
●健気に早咲き2・2021.3.18

●2021.3.18井の頭通り、富ヶ谷交差点。それなりの交通量です。
●2021.3.18山手通り代々木八幡前。結構込んでいますね。しっかり経済活動しないとね。

北海道のハンドルネーム「平八」(という名前ならプログに掲載して良いという許可を頂きました)様から、拙著「秋の遠音」の読後感をお寄せ頂きました。ご紹介させて頂きます。

【読後感】
春吉省吾様 本日、上中下巻読了です。
まるで自分が吉村土肥助(春明)になり、同時代を生きているような感覚におそわれました。
これまでは歴史というものを物語として、過去にあったこととして出来事の大小をつなぎ合わせて なんとか整合性あるように統合しようと努めておりましたが、所詮、TVドラマ仕立てのモザイクのようなもので、まったく活きた物語にはなっておりませんでした。
本書を読ませていただいてそれがわかりました。胸騒ぎを覚える同時代の人々の生きる世界が一気に腹の中に入ってきました。自分自身が 歩いて三池、京都、江戸、下手渡を行ったり来たりしておりました。
このような小説?があるんだということにも深く感銘を受けました次第です。ありがとうございました。 2度3度は引き続き読み直して、読了感をまとめるつもりです。
そして、私の友人たちにも勧めて行こうと思ってます。
なお、読んでいる時に私なりに「おやっ」と気づいた文字のカ所がいくつかございましたので浅学を省みず、別表によりみて頂きたく送信させていただきます。非礼をお詫びします。ご容赦下さい。
【私の返信】
この度は、読了頂きましてありがとうございました。そして、ご丁寧な感想と、訂正箇所をご指摘頂きまして重ねて御礼申し上げます。謹んで訂正をさせて頂きます。
こそばゆいほどお褒め頂いた読後感想、嬉しく拝見いたしました。出来ますればどうか私のブログにご紹介させて頂ければ有りがたく存じます。御許可をお願いいたします。
誤字・脱字が多く、忸怩たる思いです。言い訳になりますが、60歳になって実業を離れ、執筆作業に取りかかりましたが、出版に関するあらゆる作業、取材、資料収集、執筆、印字・割り付け、表紙デザインの制作、校正、印刷製本所への発注、保管作業、流通手配、リーフレットの作成、動画の作成、HPの制作、ネットショップの管理と、受発注の実作業、アマゾンKindleへの変換作業など、全て独りでこなしています。おそらく世界でそこまでやっている作家兼出版編集者は、私だけだろうと自負を持っております。しかしやはり「校正と校閲」はどうしても齟齬をきたしてしまいます。個人の限界でしょうか。改訂版やアマゾンKINDLE版では、読者の皆様のアドバイスを得て、完全な作品にしたいと思っておりますので、何卒ご容赦頂きたくお願い申し上げます。作家としては誠に勝手な言い訳ですが……。
世間が騒がしく、汲汲としております。○○(「平八」)様には何とぞお元気で、益々の御活躍をお祈り申し上げ、御礼とお願いにかえさせて頂きます。春吉省吾
【私の返信に対して、ハンドルネーム「平八」様より】
丁重なるご返事をいただき恐縮です。読後感想の件、とりあえず書き込ませていただいたもので、至らないものかと存じます。読後、とても一言では言い表せないものが胸・腹にしまわれており、これを表すには、まだ時間がかかりそうです。
ただ、読後直後の感想はありのままです。よろしければお使い下さい。名前はできれば、いわばハンドルネームで「平八」?とかでお願い致したいのです。
60になってからの執筆作業、そして、また膨大な作業に驚嘆します。
拝見いたしますと、おおよそ、文字変換の時に、似たような「音」の文字になっているようで、起きやすいことかと推察いたしておりました。校正と校閲だけは、岡目八目で他人の目の方が発見しやすい法則があるのでしょうね。そのうち、春吉様の後姿を拝見していて、その学びを求める若い人たちが現れるような気がいたしております。勝手な想像ですが。
最近、自分の身の回りで、注目すべき書籍と出会うことが随所で起きております。新地平に目覚める老若男女の機会起こしに益々のご活躍を御祈念申し上げます。
貴書との出会いに感謝して。
【「Amazon カスタマー」様より】2021年3月19日に日本でレビュー済みAmazonで購入
★★★★★5つ星のうち5.0
幕末下級藩士の目で描かれた日本の転換点が見える
幕末の地方の藩の大名からその藩士、税を支える農民、商人、そして国際化の大波に揺さぶられる政府、国の要人たちの議論、農民、江戸の民衆の生きざままで描かれており、とても身近に感じ取れる世界です。
一度、若い時、住んだことのある場所での生活の記憶が小説の中で呼び起されて、どの場面でも自然とつながります。
ここで自分ならどうする?というリアルな生き方の選択を想いつつ読み切りました。歴史への視点の勉強にもなります。
【春吉から】
そのような視点で、お読みいただきまして誠にありがとうございました、今後も鋭意努力いたします。

【春吉の近況】
春彼岸も過ぎ、櫻満開のこの時期は、花粉症で大変です。もう30年近くアレルギーの薬を飲んでいますが、効き目なしですね。コロナ禍でなくてもこの時期は、マスクをして外出していましたから違和感はないのですが、慣れない方は大変でしょうね。
現在「怪物生成」~初音の裏殿~の大詰めで、琉球(沖縄)を舞台に宇良守軍団の活躍を執筆中です。
1609年の薩摩藩の琉球侵攻によって、琉球は薩摩の支配下に置かれましたが、その一方、国交上は支那と朝貢冊封関係を続けるなど琉球(沖縄)は手強いです。名前も全て幼名を持ち、貴族は領地が変わると姓も変わります。親支那派と親大和(薩摩)派に分かれ、党争も身分制度と関わって複雑です。この小説では、わかりやすくすることを第一にし、沖縄語の表記はしないことにしました。()書きで翻訳しなければならず二重の手間になりますので……。
プロの物書きとして、貴重な時間とお金を支払って頂いた以上「なるほど」と納得して頂かなければなりません。そのため大きな筋立、細かなこだわりまで、様々な「仕込み」をしています。
「そうだろうな」「そうだな……」「そんなことが……」というのが多ければ多いほどその物語に厚みが出ます。例えば私の作品・歴史時代小説四季四部作に「春のみなも」があります。その中には誰も気がつかない細かな「仕込み」を何カ所も埋め込んであります。読者の殆どはスルーして読み飛ばしてしまうはずです。それは物書きにとってささやかな秘め事で、ずっと墓場まで持っていくことになります。
「最後までバレるなよ」「よっしゃ、誰も未だ気がつかない」というストイックな感覚を持たないと、長編の物語を作り出していく作家活動などやってられません。書き進めている最中に、新しい事実が判明した時や(当然書き直しです)、展開に行き詰まって精神状態がボロボロになった時など、本当に孤独です。そんな時「絶対に見つからない仕込み」という密かな企みをする事は、私にとってショックアブソーバーであり特権です。
有名売れっ子になると、編集者が全て資料を集め、スタッフが関連書籍を買い漁って抜き書きしたり、果ては自分で書かない作家(誰とは言いません)もいます。そんな物書きに成り下がらないように、しっかり自力で考え、物語の筋立てと創意に努めます。それは同時に、読者に楽しんで貰うだけでなく、読者との知的バトルという側面もあります。
                    2021/03/22    ⓒ春吉省吾

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「怪物生成」~初音の裏殿~  VOL.84

 

●「怪物生成」~初音の裏殿・第一巻~、イメージ・春吉省吾作
●新吉原「三浦屋」風俗絵
●長崎図絵
●「怪物生成」~初音の裏殿・第一巻~、イメージ・春吉省吾作
●那覇「首里城」

【本文】

●令和3年3月も半ばになった。東京では早くも櫻開花宣言がでた。
武漢研究所由来の「コロナウイルス禍」を契機に、社会的な様々な雑事を全ておことわりした。
いい加減なオールドメディアが流すニュースも見なくなり、時間も増えた。但、ふるさとの母の機嫌伺いや友人達と会食に出かけようとする度に「東京都にお住まいの方はご遠慮ください」と「緊急事態宣言」とやらが出されてしまう。強行してもいいが、私に関わった方々に迷惑をかけるので、遠慮している日々が続いている。
まあその間、凡そl年2ヶ月程、あまり知られていない名著・古典を探して読みまくった。今も読んでいる。ちなみに、ここ10年、週刊誌、月刊誌などは殆ど買わない。 ○○文学賞などにも興味は無い。文芸雑誌や、新刊小説なども一切買わない。ただ、一度だけ昨年の7月「香港国家安全維持法」の特集の時にNEWS WEEKを購入したが、ブログで検証する以上の事は書かれていなかった。やっぱり雑誌も新聞も不要と再認識した。
●この1年2ヶ月、洗顔し・歯磨き・入浴、散歩・買い物、食事の支度とあとかたづけ、ウオーキング・ジョギング・武道の稽古(今はコロナ禍で中止)、 24インチ画面に向かっての執筆作業、ネット検索、事務所の掃除以外の殆どの時間は本を離さない。KindleOasisという機器で、一人で食事の時(妻との食事の時は読書はしませんよ)も、寝る瞬間まで「文字」を読んでいる。  Kindleは月980円を出すと、Kindleアンリミテッド会員となって指定の本はいつでも10冊までストックしておくことが出来る。指定の本であれば何冊でも読めるというわけだ。
◆拙著「永別了香港」5巻「冬の櫻」改訂新版全4巻「『詩集』秘やかな出航」はいずれもKindleアンリミテッド本である。是非ご利用を。読みごたえありますよ!!
●机の周囲には、執筆のための、あるいは執筆予定ごとの、資料と文献書を積み上げてある。
私の場合書棚に入れるよりもこの方が性に合っている。それでも「あれ、あの資料は」と探すのだが……。この直近のl年2ヶ月は「初音の裏殿シリーズ」と「Double Standard」執筆の裾野を増やすために、人生70年の中で、最も多く「書」を読んだと思う。加齢によって記憶力は間違いなく劣化するが、面白いことに「智を錬る」という意味からすると、それは決して劣化しない。忘れても大脳のどこかに引っかかっていたものが、私の「智慧」になると割り切った。
私製座右の銘「晩成亦佳哉」 (普通より遅れてできあがることもまた佳きかな)である。
●さて「怪物生成」~初音の裏殿・第一巻~は 3月14日現在、四百字原稿用紙で、 420枚書き進めることが出来た。あと90枚ぐらいで第一巻は脱稿となる予定だ。
楽しく読んで貰えるが、かといって読者には迎合せずに、壮大なスケールと精緻な描写で、臨場感を心から楽しんで頂ける作品に仕上がるだろう。
物語は主人公29歳の時、薄暮の長崎・大徳寺の境内で賊に襲われるところから始まる。
第一巻の「怪物生成」では、時間を遡り、主人公宇良守金吾の生い立ちから、18歳までが描かれる。 既に金吾の天才の片鱗は、随所に顕れている。それらを丹念に、余すところなく描いた。
ここに登場する多くの人物は、実際の歴史に名を残した者達である。彼等と宇良守金吾とその集団(私の作り出した史上最強の軍団)の存続をかけた智のバトルが展開される。
歴史の時間と場所は少しも違えず、その時空間の中の「物語」である。
●第一巻の「怪物生成」には多くの人物が登場するが、読者はいちいち覚える必要は無い。いずれ第二巻「破天荒解」以降で、彼等は、味方として、時には敵対者として主人公金吾とより深く関わってくる。
この物語の真骨頂は、金吾が「血」の宿命を受け止め、跳ね返し、更にはどう利用していくかという面白さである。広大な幕末歴史フィールドで、異能の主人公金吾の活躍を存分に楽しんで貰えるよう執筆している。面白くないはずがない。
●物語のシーンは多岐にわたる。
山本町にある宇良守藩旗本六千石の江戸屋敷、そして同い年で幼なじみ、後の小栗忠順の屋敷のある御茶ノ水、その敷地内には「見山楼」という安積艮斎が主宰する私塾がある。その私塾での不思議なやりとりの様子も面白い。
17歳で金吾は新吉原の「三浦屋」に登楼する。その経緯も変わっているし、文字を追いかけるだけで息遣いが感じられる描写もある。
男になった金吾は怒濤の活躍を始める。
薩摩屋敷に掛け合い、家老調所笑左衛門、藩主島津斉興、嫡男島津斉彬とのやりとりから新しい道が開ける。京では、雛祭りの日に禁裏に潜入し目的を完遂する。禁裏の精緻な描写は本邦初と自負している。
その先章を重ねるごとに緊迫の描写が続く。大坂、「菊水丸」での瀬戸内航行、宇良守藩の領内に入り長崎、長崎は丸山へ。
そして「菊水丸」で琉球へ。薩摩以外は原則渡航禁止なのだが、果たして金吾はどのような手を使って琉球渡航を果たしたのか、それは本編をお楽しみに。
琉球王との出会い、王女との出会いなど様々な体験から、多くの課題も見えてきた。嵐の中、ようやく国元に戻った金吾は、再び長崎へ。
●というわけで「怪物生成」~初音の裏殿・第一巻~の発売予定は、今年の6月末か7月の中旬を予定している。しっかり校正しないと……。
共通のタイトルである~初音の裏殿~の由来は、第三巻にならないと判らない。それは未だ作者の頭の中にのみ存在する。

              2021/03/15  ⓒ春吉省吾

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情緒欠如と無責任と「ダブスタ」 VOL.83

●今も続く原発事故に伴う、輸入禁止措置。これを放置していいのか!
●2.25確定申告の為、渋谷税務署へ。ガラスに映るのは]向かいのNHK。増築工事をしている? 翌日は2.26、この裏側に事件の合祀慰霊碑がある。
●2.27、寒椿。散歩の道すがら。
●3.1環七「羽根木」までジョギング。ここまで来ると景観が変わる。
●2.27、深紅の梅。散歩の道すがら。
●白木蓮、いいね。2.27散歩の道すがら。

〈本文〉

●令和3年2月13日の午後11時過ぎに福島県沖でM7.3の地震、最大震度6強の地震が発生した。実家の福島市は震度6弱であった。弟に聞くと、棚から食器が落ちて割れたり、本や荷物が崩れ落ち、かなりな被害を受けたという。コンビニを経営している市内の友人などは商品が壊れてかなり損害を被った筈だが、当日は混乱しているだろうと翌日電話すると「大丈夫だ、大丈夫。電話くれてありがとう」と自らを鼓舞するように元気(そう)な声であった。しかし、しかしである。間もなく10年になる3月11日の東日本大震災の一ヶ月前のことで、「何でまた、福島なんだ」という思いが強い。

◆ここから少し憂鬱な、だが本質の本質を述べる。「Double Standard」通称「ダブスタ」という、短慮でオバカで我欲に凝り固まった一部の日本人達が、勤勉で多くを語らない日本人の精神的・物質的資産を食い物にしている。「正直者が馬鹿を見る」「声高に屁理屈(ダブスタ)を語る輩が得をする」、そんな日本にしてはいけないという、悲痛な叫びと思って頂きたい。ただ、この回では皆さん一人一人に考えて欲しいので、私なりの解決法は述べない。また、私が実際に見聞きし、確かめた範囲でのみの記事になる。

 

●天変地異は何時何処で起きるか人智の外である。だから日頃からいざというときに備えておくことしかできないが、福島県民の「何でまた」というその意識は、かなり複雑なものだ。
東日本大震災の津波により、東京電力に起因する原発事故が起こった。この原発事故は自然災害ではない。人災だ。「FUKUSHIMA」という言葉がおぞましい言葉として世界中に拡散した。

当時は民主党の菅直人政権であった。菅首相はもとより、当時官房長官だった枝野幸男氏(現在立憲民主党党首)のいい加減な政府発表は未だに頭にこびりついて離れない。霞ヶ関の官僚や、東電、原子力利権族(「賊」といってもいい)の言葉そのままを発表していたのだから詮無きことだが、あの時の右往左往が「FUKUSHIMA」と言う言葉を一層ダーティにしてしまった。私は忘れない。

●NHKはじめ日本のオールドメディアは、なべて正確な情報を隠蔽した。当時私は、汚染の拡がりをドイツのインターネットから情報を得ていた。日本の報道とは随分と違った。
その後、夏になって電力供給不足を懸念し、東電データによる情報が毎日NHKから流されたが、日本の火力電力の供給力を計算すると、大分水増ししていることがすぐに分かった。統計学の初歩しか知らない私も判るような「嘘報道」を流すのかと、つくづく情けなくなった事を覚えている。
●その後の自民党・公明党政権も原発の問題に関して、その場しのぎを積み重ねて早10年。
歴代の首相は勿論、復興大臣や環境大臣は、腹を括らなければならない問題を全て先送りした。
現地視察して「最後は金目(かねめ)でしょ」と、つい本音を吐いてしまって、顰蹙を買ったオバカな大臣もいたし、一昨年の9月に、原発汚染水に関して「福島の漁師の皆さんが、どんな日々を過ごしてきたかに思いをはせなければ、(処理水に関する)発言はできない。今度、福島で採れるノドグロを一緒に環境省で食べてみたい」と、保守のホープと喧伝される若造大臣が、地元民に媚びを売るような発言をして、問題を却って複雑にし話をこじらせてしまった。
決断なしの先送り、情報隠蔽、そんなことでは諸外国の「FUKUSHIMA」農産物輸入禁止が解けないのは当たり前だ。未だに「原発事故に伴い輸入停止措置」を講じている国と地域があるのを読者は知っているだろうか。香港、中国、台湾、韓国、マカオ、アメリカがそれである。中国、韓国に至ってはこれらを「政治の具」として利用している。日本政府は、数値理論をもって、きっちりと抗議すべきなのだ。腹が据わっていない輩が、リップサービスして時間稼ぎをしている間に、処理水問題は待ったなし、見切り発車となり、最悪の結果を招く。
正しく、理論値を示せ。隠蔽体質が不信感を持たれるのだ。そうでないと、漁民達に失礼なばかりでなく、それか韓国などに悪宣伝されてしまう。(難癖を付けるそれらの国と数値を比較せよ)

 

●私は、当時の放射能汚染に対する「福島県民」への風評被害を今でも忘れない。それはひどいものであった。タンクローリーは福島の「高汚染地区」を避け、新潟を経由して仙台へ。福島ナンバーは、首都圏から拒否されて入れなかった。福島生まれだと言うだけで、婚約を解消されたり、相手の親から結婚を拒否されたりということが現実の私の直ぐ近くで起こった。相手の親の馬鹿さ加減も相当だが、今回のコロナ禍で「東京の者は来るな」という狭量な人達が叫ぶ姿とその精神構造は何ら変わらない。
●東電の原発事故により私の実家の工場の跡屋でも、側溝の周囲の土の除染作業を行ったが、その汚染土は置き場がなく、「汚染土フレコンバッグ」に入れたまま長い間工場内に放置された。ここは祖父の代からの工場跡屋で、原発事故前は、川俣町の山木屋という避難地区になってしまった方に賃貸していた。来期は事務所も改築して手広くしたいという話をしていた矢先の原発事故だった。先方から賃貸契約を解除したいという話になった。相手の窮状を考えると違約金は取れない。捺印するだけになっていた仮契約書を、東電の原子力損害賠償窓口に整えて提出すれば、その先2年数ヶ月の賠償金は貰えたのだが、止めた。この賠償金は国民の税金に添加されるし、いずれ子孫にツケが回ってくる。第一私の気持ちが潔しとしなかった。
更に、少しでも心に疚しさがあれば、私はこの先、堂々と持論を主張できなくなる。オールドメディアが取り上げなかった、取り上げたくなかったことが書けなくなる。さらに左翼系の「ダブスタ」達には毫も後ろ指を指されたくなかった。
この原発事故によって、私が三代目の社長となっていたその会社の売り上げはゼロ(零)となった。結果、休業せざるを得なくなったが、あと3年で創業百年となる。〈大正13年(1924年)創業〉 それまでは意地でもこの会社は残しておく、それが私の祖先に対する畏敬と矜持だ。

 

●これまで賠償金の授受に関して、欲の皮が突っ張ったいい加減な話を至るところで耳にした。
かつて、浜通り、中通り、会津地方と県内全域を10数年間、くまなく営業活動した経験を述べる。
「原発地域」に近づくにつれて道路も、公会堂体育館などが、格段に立派になる。特に、川俣、飯館の真冬になると道すら見分けが付かなくなる細い道から、突然、浜通りの浪江に抜ける道路などは見事な舗装道路に変わるのだ。原発に近い住民は、今回の事故で、故郷を失い大変な思いをしたことは事実である。しかしそれ以前は電力料金免除、公共施設の新設保全、東電関連会社への優先雇用など彼等には多くの特典があった。しかしそんな特典など何もない川俣の一部、飯館などは惨めであった。原発事故による放射能は、北西の風に乗って、阿武隈山脈にぶつかって、その帯状の地域が高濃度の汚染地帯となった。
会津に疎開することになった浜通りの人々が、会津人の善意に、「こんなまずい差入れは食えない」という暴言もあったと聞く。福島に疎開してきた避難民が、朝からパチンコ、夜は飲み屋街で飲み廻っていたことも知っている。いまもって、一人頭10万円の賠償金が支払われていると聞く。一家5人であれば50万円。汗して働く気持ちも失せよう。実家の福島市に限っても、補償金で土地建物を購入し、就労しないで暮らしている。本来被害者であった方々の一部にこういう者がいると、「全ての被害者」が税金泥棒として、日本国民の恨みの対象になってしまう。
原発被災者を個々に調べれば「本当に逼迫しているか否か」が判るはずだ。足を使って調査することが行政の役割だ。人員不足というなら、NHKの集金人を無償で使えばいい。

 

●東電の賠償金の支払いは実に不透明だ。農業、漁業の生業の道が断たれ、一時金も含めて、相当額の賠償金を貰ったはずだが、調べようとしても表には一切出てこない。背後にある「圧力団体」、全農(JA)、全漁連(JF)などの大きな組織と、東電はどういう裏取引をしたのだろうか。 その拠出金は税金なのだ。政府と東電は明確にする義務がある。仕事を奪われたのだから保証金の請求は妥当だが、曖昧が故に疑念が起こる。新聞・テレビのオールドメディアは批判を恐れて一切取り上げない。メディアの力をもってすれば調べようと思えば金融の流れは直ぐに把握できるのだが……。こんなことでは、綺麗な「花は咲く」(NHK震災復興支援曲)ことは無い。
一方「FUKUSHIMA」風評被害にあった(福島・郡山・会津など)の商店・旅館、飲食サービス業は、微々たる保証しか受けられなかった。これらの殆どは個人、零細、小企業だ。ここをサポートする団体は商工会議所なのだろうが、組織全体が形骸化しているのか、トップの指導力に欠けるのか、人材がいないのかとにかく「冴えた圧力団体」にはほど遠い。今回の「コロナ禍」の対策にあたっても、「正しい圧力団体」の体をなしていない。日本の中小企業は疲弊したまま潰れていく、日本も崩れる。尤も、大企業の経営者、元経営者達で構成されている、経団連も目先の利を追うあまり、「親中」(親中共)政策から脱皮できない。情けないことだ。

 

●安倍総理は令和2年(2020年)4月7日に東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県に緊急事態宣言を行い、4月16日に対象を全国に拡大し5月25日には首都圏1都3県と北海道の緊急事態宣言を解除した。(地区によって違うが大枠を記載した)
令和3年(2021年)1月7日、東京、千葉、埼玉、神奈川を対象にして緊急事態宣言を行い、2月7日で解除される予定だったが、3月7日まで延長、更に21日まで継続することになった。 再々延長のエビデンスを調べたが根拠なし、「ダブスタ」(Double Standard)そのもので実に腹立たしい。
とりわけ小池都知事の「ダブスタ」はひどいものだ。こんな人間が都知事でいるのだから日本は良くなるわけがない。重症病床を「半分」にカウントして危機を煽り、逆に緊急事態宣言の2週間延長でうやむやにし開き直った。政治は自己パフォーマンスの具ではない。都民の暮らしと生活をぎりぎりのところで判断し決断しなければならない。今まで、彼女の矛盾した言動を、オールドメディアはしっかりと時系列で国民、都民に示せ。都民を、国民を嘗めるなよ。豊洲、東京復興五輪等々、何の落とし前も付けられず、掻き回すだけの知事は邪魔で迷惑だ。

 

●読者に問う。「新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言」の他に「緊急事態宣言」があるのをご存じか?
実は平成23年(2011年)3月11日に発令された「原子力緊急事態宣言」はいまだに解除されていないのだ。我々はダブルの「緊急事態宣言」のもとで生活している。オールドメディアは無視しているので、忘れっぽい国民には意識すらないはずだ。
「コロナ禍」によって、朝から晩まで、「今日の感染者は何人」(正しくは「陽性者と思われる者」だ)「やれ、PCR検査は全国国民に」とか、「他国と比べてワクチンの導入が遅すぎる」とか、オールドメディアは不安を煽る。更に、こういう時「出羽守(でわのかみ)」という似非文化人が、マスコミを賑わす。「ドイツでは」「アメリカでは」「イタリアでは」の「では(出羽)」である。ここは日本だ。

冷静に考えると直ぐに判るのだが恐怖心を煽られると、偏頗な情報を真に受けて、忽ち信じてしまう。日本人の人の良さよ。本質から目を逸らす策略に乗っては駄目ですぞ。

●欧米の新型コロナ論文を読んでも、このウイルスの特性はいまだ判らない。ここでは、「洗脳されてしまった」方々の意識を変えるまでの枚数はないので、数値と事実たげを記載しておく。
3月7日夜時点(日本時間3月8日朝)アメリカ国内のコロナで死んだ人は、525,001人(人口3億3千万人)。同日の日本人の死者数は、8,263人(人口1億2千4百万人)。〈但しこの数値は、1年以上の死亡者数がカウントされているので1年基準より多い。〉
一昨年の日本のインフルエンザの死亡者は、ワクチンが行きわたって緊急事態宣言などしない状態で3,571人だ。
欧米と比べて日本の死亡者数がこれほど少ないのは何故なのか、厚生省・東京都・感染学者の方は素人の私にも判るように説明して欲しい。できないはずだ。そうならば「ダブスタ」で、理屈にもならない理由を付けて日本国民を煽るのを止めて欲しい。
また留意すべきは、ウイルス(ヒトパピローマウイルス)感染で起きる「子宮頸がん」は若い女性で増加傾向にあり、毎年約3,000人が死亡している。物事は相対の中で思考せねばならない。

 

●この1年そしてこの先、世界も日本も、「情緒不安」「情緒欠如」に陥り、嫌~な「道」に迷い込もうとしているように思う。
ハイエクの「隷従への道」(これは名著です)の中で、レーニンの友人であるマックス・イーストマンの言葉を引用して、共産主義、社会主義が本質的にファシズムやナチズムと同根であり、更に悪いものであり、むしろスーパーファシズム・全体主義であるということを引用しながら、共産主義、社会主義への宥和に最大限の警告を発した。
従来の専制政治と異なった形で、全体主義(totalitarianism)が、気がつかないところで起こっている。気づかぬうちに個人の生活全般にまで統制が行われている。大義を強調することを隠れ蓑に、情報システムを寡占化したビックテックの横暴。彼等にとって都合の悪い記事は理由曖昧のまま勝手な基準で削除している。今回の一連の大統領選挙の「ダブスタ」で明白になった。
●マスメディアは大衆組織(大衆操作)を通じて、個人生活のすみずみまで権力を浸透し得る。これは怖い。今の時代、富を独占したいグローバリズム(金融システム)と、情報システムを掌握すれば、それを利用している世界中の人々は抵抗が出来なくなる。
かつて日本では「大本営発表」が情報統制していたが、今はマスメディアがそうである。日本のメディアは、アメリカの大手メディアの情報のみを鵜呑みにし、都合の悪い情報は全て「完全無視」これは日本のオールドメディアの消極的(受動的)全体主義だ。更に、戦後75年の歪んだ教育を受けた「ドグマ」達によって、中共や韓国の下請け業者みたいになってしまった。
「新聞法」と「放送法」など、甘すぎる既得権益を抜本改定しない限り、本当に危ない。
●1917年にレーニンは「社会は全体として一つのオフィス、一つの工場になり、労働も報酬も平等になる」と言った。今ではそれは幻想だと気づいたが(未だに気づいていない学者も多い)、世界が金融資本家達のグローバル戦略にはまり、「世界は一つのオフィス、一つの工場」にはなったが、それは社会主義、共産主義よりも、もっと不自由な全体主義になりつつある。
更に日本の隣には、覇権主義の中共が、日本を虎視眈々と狙っている。その最も危険な中共はもはや当たり前の国家ではない。
●ウイグル族、法輪功の信者などへのジェノサイト行為を平気で糊塗し、香港の民主化を徹底して弾圧するCCP(中国共産党)。民主国家としての体をなしていない。徹底した「ドグマ」+「ダブスタ」の無法国家だ。ヤクザよりもひどい「反社組織」なのだ。
日本にも目先の利に目が眩み、右翼左翼を問わず親中派が多い。CCPに尖閣を奪われようとしても、北海道の土地が大量に買い占められても、未だに「習近平を国賓に」などとほざいている馬鹿な輩がいる。これを称して「売○奴」という。それら日本の危機を徹底して無視するオールドメディアも同罪だ。

 

●フランス革命期の230年以前から使われている「右翼」「左翼」というこの言葉は既に時代を映せない陳腐な言葉になってしまった。私は、以下のような「人間思考」をパターン化してみた。新世界の人間の行動様式の見分け方は
①「ダブスタ」(状況応じて異なる原理を使い分ける。自己保身のためその場しのぎをする「二枚舌」。 Double Standard。他には厳しいのに自分や自陣営には甘い人々の言動不一致を批判する時によく使われる。小悪党や我欲の輩はほぼこのパターン。都合が悪くなると、ゴールポストを勝手に変えるタチが悪い輩)
②「ノンダブ(スタ)」(自分自身に対し主張が一貫して筋が通っている者。Non Double Standard。トランプ元大統領が、アメリカ国民に人気があるのは、ブレない人間だと思われているからだ)
③「ドグマ」(状況や現実を無視し、ある特定の原理・原則に固執する応用のきかない者。歴史的情勢を無視し、原則論を機械的に適用しようとする公式主義者。Dogma。日本では、戦後自虐史観を植え込まれたまま、自力で勉強せずに生きてきた「平和ボケ」の人々)
厄介なのは、①と③を併せ持っている奴だ。まあこういう基準で世界と日本の組織や人物を当てはめてみるとよく分かる。②の「ノンダブ(スタ)」がいかに少ないか……。
腹の据わった日本人のひとりに、私はなりたい。
                      2021.3.10       ⓒ春吉省吾

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