●7月14日、午後3時の新宿南口。こんなに人通りの少ない風景は初めて見た。東京都も政府も感染拡大を抑えるためにもっと危機意識を持ってと言うが、危機意識を持たなければならないのは果たして、国民・都民なのだろうか?責任の倒置が起こってはいないか。

●7月20日午前中、ウォーキング・ジョギングに立ち寄るいつもの公園。人がいない。「コロナ禍」がここまで刷り込まれると、考えることを止めてしまう。今のところ国際医療福祉大学の高橋泰教授の新型コロナの臨床に関わる論文が一番説得力がある。それでも、欧米と日本の重症者・死者数の乖離は説明できない。他は推して知るべし。ともあれ無責任なあおり報道は止めてほしい。

●夾竹桃・経口毒性が強い。公園の遊具を必死になって除菌するならば、こちらを別な無毒の植物に植え替えるのが先のような気がする。子供が触って口にすれば危ない。

6月に上梓した、四季四部作・長編歴史時代小説「秋の遠音」について、その裏話を何回かに分けてお話しします。
先ず、「ノーク出版」のコンセプトを明確にしておきます。このブログを借りて何度もお話ししていますが、「ノーク出版」は、一人の補助者もなく運営している出版社で、おそらく世界でたったひとつの出版社です。どんな零細企業でも、パート社員や外注業者はおりますが、ノーク出版は一切なし。一人で数十人分をこなしています。同時に、作家「春吉省吾」独りの出版社です。勿論、「出版社」と「作家」と双方の機能は当然違います。そこが悩ましいところです。
頼みは、友人のアドバイスと、熱烈な「春吉ファン」のみです。

今回、「秋の遠音」の販売にあたり「ノーク出版」は、日販・東販の下請流通会社を通して販売することを止めました。弊社のネットショップ(カード決裁用と後日決済の2種)とアマゾンの販売だけにしました。これまで、数年経ってから書店経由で配本が戻って来るようなことが多々ありました。配本も、入金もいい加減で、商売になりません。「出版社」と「作家」の全てを一人でやっている私にとって、心血を注いだ私の本が数年棚晒しにされ、管理もせずにゴミとして突き返される、その悔しさを身に染みて知っている唯一の作家だと思っています。

汚れて返品されてきた書籍をバラして廃棄する作業をしていると、魂が冒涜されたような気持ちになって、涙が出てきます。一般の作家は、こんな現実には決して立ち会うことは無いので、この気持ちは全く分からないでしょう。
時流に乗って、売れている作家の方々は、このような出版・流通業界のいい加減な部分は、知っているのだろうか。知っていて声に出して批判しない先生方も多いでしょうね、きっと。
言論の自由を主張し、著作権云々を主張する作家達は、自作品が流通している「土台」が時代に合わず、腐っていることを埒外に置いてはいけません。プロの作家として、自分の作品本が、出版流通で、どのようにいい加減に扱われているか、そこから目を離さず、そのシステム改善にまで言及しない限り、プロとは言えません。様々なプロ作家の団体は、これら根本矛盾を率先して是正すべきなのですが、その能力は無いでょう。プロ作家団体の甘さです。マスコミに作られた、あるいは、大手出版社の販促活動で作られた虚像のプロの作家の中身のなんと空虚なことよ。

私も、前職で、いろいろな業態のコンサルタントを経験しましたが、このような旧態依然とした流通形態は書籍流通が最たるものです。大手出版社と大手流通業者のなれ合いは、日本の読者の為に百害あって一利なしのシステムとなっています。
地方の書店経営が成り立たなくなる根本原因がここにあります。良い本を紹介し、販売しようとする書店主も現在のシステムではそれも出来ません。「本屋大賞」など、読者・顧客のニーズを掘り起こそうとしても、実際の販売・配本する円滑なパイプが閉ざされては、抜本的な顧客掘りおこしは望めません。これを称して一般常識では「本末転倒」というのです。
発刊以来、数店の書店から「秋の遠音」の問い合わせがありました。
「流通のシステムは我が社も存じていますので、同条件で、直送しますよ」というと黙り込んで、
「流通を通さないと後々面倒だし……」と口ごもり、後日連絡します、で終わる。
私はその書店の店主にはっきり言う、「今の流通システムでは、貴店から下請けの流通へ問い合わせがあって、そこから弊社に連絡があり、その逆のルートで、お客様の手元に届く事になります、一週間以上かかってしまいます。貴方がもし、お客なら、購読意欲がそがれてしまうでしょう」
今回、複数の図書館からも問い合わせがあり、問い合わせだけで終わった図書館も多い。 
流通業者を通さないと、購入できない組織になっている行政の図書館がほとんどのようです。
今回、購入して頂いた図書館は、「伊達市立図書館」であった。英断に感謝いたします。
かつて経営コンサルタントの実務・黒子の立場にいた私としては、このような閉鎖的な出版業界の抜本的改革の妙案は持っていますが、これに関わると、春吉省吾としての作家活動が出来なくなってしまうので、今のところ封印しています。ご希望があれば何れ戦略・戦術を……。出版界の流通革命を起こすことが出来るかも知れません。

一方、「ノーク出版」から春吉省吾作品をより多くの方々に読んで頂くためには、新聞などの広告告知もしなければなりませんし、全国配本するにはそれに見合った冊子費用がかかります。とても捻出できません。現状の販売方法では、口コミで広がってもせいぜい読者は、数千人に留まります。一桁上の、数万人以上に読んで頂くためには、文庫本が良いのですが、それこそ、印刷資金が捻出できません。今のところ、多くの人にタイムリーに読んで貰うには、「電子書籍」をアップするか、あるいは春吉省吾の作品を良しとする中堅出版社に出版権を預け、春吉省吾の販売を全て肩代わりして頂くしかありません。
出版経営と、作家活動の両立は中々悩ましい問題です。

この度「冬の櫻」を全面改訂・修正し、4巻に分けて、アマゾンKindleに電子書籍として出品することにしました。誤字脱字を正し、言い回し、時代背景などを補正・修正しています。校正しながら不覚にも何度も涙を流しました。まあ、これでは校正になりませんが……。
他人の小説を読んでも、「資料」として読んでしまうせいか、感動はありません。というわけで、何回読んでも感動できる小説を書き続けることが、作家春吉としての役割だと思っています。
一人作業のため、誤字や用語の誤りがあり、読者の方々にはご迷惑をおかけしていますが、改訂新版では、全て訂正して上梓します。これから上梓する「電子書籍・Kindle版」が、現在のところもっとも「完全版」に近いものになります。
「ノーク出版」の経営者と、作家「春吉省吾」の、ジレンマは中々難しい問題ですが、とにかく、「小説作品」を完全にすること、新しい作品をどんどん創作すること、両方を同時に進行させることが、私の使命と心得て、楽しく作業をしています。数世代にわたって、何十万、いや何百万の方に拙著を楽しんで貰えることを固く信じて、コロナ禍の後、虚になりがちな日本人の心の癒しに少しでも関わることが出来れば本望です。
       2020年 7月20日  春吉省吾ⓒ

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