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宇良守金吾の智慧と行動によって、精製樟脳、煎茶販売という宇良守藩にとって、恒久的な収入源を見つけだすことが出来た。また「初音の宿」という情報拠点を新しく作りあげた。宇良守家の祖は、後柏原天皇(第百四代天皇)の皇子で、その血縁が光格天皇の「尊号事件」に絡んだ金吾の祖父愼吾の自刃に繋がり、金吾が孝明天皇の従兄であるという、連鎖の道筋も明かされた。乳母玉枝の秘事も読者の涙を誘うだろう。
説明
「初音の裏殿」シリーズ・第三巻
「初音の裏殿」の主人公宇良守金吾は、母系ながら皇室の血を継ぐ。そしてその宇良守家の祖は、第百四代後柏原天皇の皇子であった。その金吾が、日本に迫り来る、ロシア、イギリス、フランスの列強の日本覇権計画をいち早く肌で感じ、彼らと立ち向かおうとしている。第三巻は、その経済的土台作りを具体的に描き、仲間の人倫の糾合を図る金吾の活躍が描かれている。書き下ろし「幕末歴史時代小説」全六巻シリーズの第三巻。
「深慮遠謀」」(第三巻)のあらすじ
「深慮遠謀」~初音の裏殿・第三巻~は、金吾が宇良守藩興産の恒常的な収入を得るべく、精製樟脳と茶製造に乗り出し、それを契約販売する詳細な物語が、本冊子の柱の一つになっている。原料調達、参加者の動機づけと達成感、市場調査と斬新な販売方法、確実な回収契約など、時代背景はペリー来航の5年前だが、金吾の革新性は、今、我々日本人のリーダーに求められる「全て」が包含されている。また、様々な出会いによって、人脈を増やしながら、情報拠点の「初音の宿」を作りあげた。父省吾から宇良守家のルーツを聞き、祖父愼吾の死の真実を知り、 勧修寺家との関わりや、天皇との血縁、五摂家、公家間の権力闘争や徳川幕府との様々な駆け引きが、金吾の頭の中ではっきりと繋がった。
金吾の乳母、玉枝が、今まで黙して語らなかった秘事を臨終に語った。そして金吾に天皇の守護としての役割を、名笛「清月丸」に託して逝った。
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