お陰様で、「言挙げぞする」という随筆集がまとまりました。
総ページ数は302ページ、表紙デザイン、本文のレイアウトや、書籍JANコードも出来上がり、校正のチェックもほぼ終了。友人の菅野さんからの貴重なアドバイスも取り込みました。
この後、本文の細かな文字の修正をしながら、印刷・製本屋さんと打ち合わせを数回して、本が出来上がります。上梓予定は5月上旬です。(税別定価1,800円)
全体を18の章立てにし、「はじめに」と「あとがき」もこれまでの常識を破り、それぞれ随筆の1章としました。
本冊子は、明治維新以来、日本人が現在に至るまで、疑いもしなかった「常識」を根本から疑い、隠されていた部分を明らかにし、「言挙げ」した事々をまとめました。

平成28年(2016年)の3月に「同根会」という経営研究会を立ち上げた我が師、長谷川智泉先生がご逝去されました。生前に「言挙げぞする」を上梓したかったのですが、残念ながら叶いませんでした。私が「同根会」に入会してから、かれこれ30年が過ぎてしまいました。
「同根会」の会員一号は、ホンダ創業者の本田宗一郎さん、アシックスの鬼塚喜八郎さんなどで、その後も日本マクドナルドの藤田田さんなど錚錚たる創業者が会員でした。
私自身、34年前に会社を興し、イベント企画、デザイン、広告戦略をはじめとして、中小企業の経営者・承継者の方々と企業の経営戦略などにも直截に係わってきましたが、「同根会」で長谷川先生から薫陶を受けたことは、私の大きな財産となりました。
長谷川先生とは必ずしも同じ考え方ではありませんでしたが、寛容に私の考え方を認めて頂いていたと思っています。長谷川先生からは様々な言葉を受け取りました。
例えば、「一能一芸」「勝つにも芸を」「最善策を求めて最善策を求めず」「凝れば正しさもまた……」「人生は四つの直し」「越えてみればもぐらの山よ」「時世のつみ(罪)ごと」など、長谷川先生の言葉を、今を生きる人々に、リアレンジして伝えようと意図しました。
言いようのない不安を抱く、日本の若者達に正しい「歴史観」と「宗教観」を「言挙げ」するのが、日本人の先達としての役割です。

地球上のあらゆる自然は異常に暴れ出し、欲望の資本主義はコントロール不能です。
これから我々はどう生きて死んでいくのか。「生死」は人智の埒外ですが、確たる「生死観」を持ち覚悟を定めるには、意志決定をする正しい「物差し」が必要です。歪んだ「物差し」では、あまりに無自覚・無防備です。
驚くことに、日本人の「物差し」の基層は、仏教、儒教、道教、神道と何れも中途半端、あるいは誤った認識によっています。それも知らずに、さらには旧約聖書のユダヤ教、キリスト教、イスラム教の宗教観の根本を知りません。これでは将来に対する不安を抱くのは当たり前です。
本来こういう硬派の随筆は、学者先生の範疇ですが、「実学」を経験していないと、理窟と実 践は乖離したままですし、広義に物事を把握することが出来にくくなってしまいます。本書は本来の作家としての筆致とは大分違っていますが、それも承知でお読みいただければありがたく存じます。5月上旬の上梓をお楽しみに!!
2018.3.9
春吉省吾