「愛別離苦」初音の裏殿・第四巻 あらすじ

金吾は、乳母玉枝と母明子の遺骨を菩提寺の雲龍院に分骨した後、大坂城代の松平忠優と「開国論」を話し合い、在坂の薩摩指宿の海商、濱崎太平次に面会し、新船「菊花丸」の建造を正式に依頼した。
国元に戻った金吾は、穴太衆の力をかりて、宇良守港の大改修を行った。
祖父・光格天皇の愛笛「清月丸」を、母と玉枝の墓前で、しっかりと演奏する為に猛稽古も始めた。
長崎奉行井戸覚寛の計らいで、家臣の伊之助が幽閉中のアメリカ人、ラナルド・マクドナルドから、10ヶ月にわたってマンツーマンの指導を受けた。
宇良守金吾は「天下無双」の男になった

竣工した菊花丸を繰って、太平洋の試験航行も成功し、江戸で斉彬を説得し、琉球行きが安堵された。
しかし新船「菊花丸」を仕立て、五年を掛けて秋月とまた見ぬ嫡男憲吾を琉球那覇に迎えに行った金吾だったが、秋月は風土病で僅か五十日の結婚生活で命を落としてしまった。
その間、那覇に軟禁されていた英国宣教師・ベッテルハイム一家と接触して、イギリスの経済力と拠点作り、そしてしたたかな戦略を知った。
秋月の失った悲しみに絶え、唐船や琉球王府との交易で、大きな利を上げるが、想像以上の金吾の実力を察知した、島津斉彬、老中首座阿部正弘、徳川斉昭が金吾を利用しようと画策する。果たして金吾はどうする……。 日本の政治的狭量を凌駕し、宇良守金吾は「天下無双」の男に大きく変身する。
金吾は、愛に彷徨う情を隠し「鉄の精神」を纏い、日本侵略を狙う列強や、固陋な思考、因襲、我欲に捕らわれた組織と戦うことを決意する。宇良守軍団は、調略活動を磨き、歴史の黒幕として本格的に策動する。「シン幕末大河ドラマ」の全貌が、ようやく明らかになった。
春吉省吾 2026.3.15