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日本人の知らない、未知なる「幕末世界」へようこそ!!
戦後80年近くなろうとしている我々は、そろそろ高度成長経済優先の時代に書かれた「単純二元論」の歴史小説を卒業し、より重層構造の歴史時代小説を読むべきだ。
幕末の閉鎖された社会の闇を切り裂く、若き天才戦略家・宇良守金吾に、あなたの意志をシンクロさせてみよう。あなたの明日が地に着いたものになるはずだ。
説明
初音の裏殿シリーズ第一巻「怪物生成」
29歳になった主人公・宇良守金吾は安政2年(1855年)、長崎・大徳寺境内で、4人の賊に襲われる。
謎を孕んだ緊迫の「物語」の始まりだ。
鮮やかな反撃で、忽ち撃退するが、金吾が狙われたその理由は何か……。
そして、金吾は何故、空前絶後のヒーローなのか……。
はたして敵は何者なのか。彼が指揮する「無敵の宇良守軍団」の確かな情報収集によって、暴かれては困る「闇」の一つが戦いを挑んで来たのだ!!
「怪物生成」あらすじ
金吾は、幼少より乳母の玉枝から、宮中の言葉やしきたり、和歌や文学など様々な知識を吸収した。剣は天真白井一刀流の白井亨に学び、柔術は宇良守藩指南の大里刑部に習い、忽ち奥義を修得し天才ぶりを発揮した。儒学を余り好まない金吾だが、独自の学習で藩経営や世界事情を自得していった。
17歳の時に登楼した、浅草吉原の三浦屋の花魁(おいらん)花紫太夫、禿みくとのやり取りは、老獪な吉原総名主の三浦四郎左衛門を驚かせた。
薩摩藩の筆頭家老、調所笑左衛門との交渉、そして藩主の島津斉興、嫡男斉彬との息詰まる対話も見事に対応した。こうして薩摩を説得し、琉球渡航への道を自ら切り開いた金吾は、祖父愼吾、父省吾が構築した組織を辿り、京の虎屋や川端道喜の伝で、禁裏へ潜入する。
更に大坂では鴻池善右衛門や濱崎太平次の知己を得た。
「菊水丸」で瀬戸内を航海し、国元へ初入国。直ぐに長崎に出向き、長崎丸山「梅月楼」の貞右衛門の隠れ家へ。そして代々長崎町年寄を務める久松家を訪ねた。久松家とは、祖父愼吾移封の時以来、昵懇の間柄だ。そこで九代目新兵衛のたっての依頼によって、琉球渡航はさらに重みを増す。
琉球では、天久の寺に軟禁されていたフランス人宣教師、フォルカードと直接面会し、貴重な情報を得た。 また、金吾は天才的戦略によって、唐船から高級白砂糖を大量に買い付け、日本で需要の高い薬種や高麗人参も買い付けた。
そして、先の琉球王の第十王女、真麻刈金(ままかるがに)(秋月)と燃えるような激しい恋に落ちた。秋月との真摯な愛と、その一方で冷徹に戦略を練り、相克する多層構造のポジティブ思考を持つ異能の天才だ。不可能を可能にしていく18歳の旗本六千石嫡男、宇良守金吾。幕末日本に「真の怪物」が誕生した。
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